※少し怖い話だと思うので、苦手な方はスルーして下さい。私が子供の頃、新聞配達をしていた時の体験談です。
私は毎朝5時半に起きて、約35件ほど配達していました。
今のような日の短い時期になると、朝と言っても外は真っ暗です。
みんな寝静まっているので、民家の明かりもほとんど消えていたし、
田舎ということもあって街灯なんかも少なく、
お墓を横切るポイントも2ヶ所あったので、この時期は本当に怖くてイヤでした。
ある日、その数少ない街灯の下に差し掛かった時・・・・

突然、肩を叩かれました。
直前まで人の気配は感じなかったし、
こんな時間に声を掛けてくる人なんて滅多にいません。
(たまに早起きなお年寄りと挨拶をすることはありましたがw)
不思議に思いつつも、私はゆっくりと振り返りました。

・・・・・・・・。
しかし、そこには人の姿はありませんでした。
肩を叩かれた感触があったし、「とんっ」という音も耳元で聞こえたのに。
私は数秒間考えましたが、まだ配達が残っていたので
まずは配達を終わらせよう、と気を紛らわせました。
その後は特に不思議なことは起こらず、いつものように配達は終わりました。
学校に行き、一日の授業が終わる頃には、朝あった奇妙な出来事は
すっかり忘れてしまっていました。
学校からの帰り道、再び肩を叩かれた街灯に差し掛かりました。
その時、私の目に飛び込んだのは
黒い喪服に身を包んだ大人達の姿でした。
どうやら、街灯の向かい側にある家のおじいさんが亡くなられたということでした。
後から聞いた話ですが、そのおじいさんはとても子供好きだった
らしいのですが、晩年はひとりで暮らしていたそうです。
亡くなられたのは、私が肩を叩かれた日の朝でした。
もしかしたら、私に何かを知らせたかったのかもしれません。
今となっては解りませんが、この方のご冥福を祈るばかりです。
・・・暗い話でゴメンなさい・・;
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